製品紹介-6: ウルトラミクロトーム用ダイヤモンドナイフ
SYM Knife (シムナイフ):100%日本製 シンテックは国内唯一のナイフメーカーです
ダイヤモンドナイフは電子顕微鏡(透過型TEM及び走査型SEM)で試料を観察する前段階として
超薄膜切片を採取したり断面(界面)観察をするために用いられる刃物です。
いずれのタイプのダイヤモンドナイフも「ウルトラミクロトーム」という
超薄切片製作装置にセットして使用します。
※ステージを用意すればウルトラでない回転式ミクロトームにも搭載できます
当社のナイフ『SYM Knife』は再現性と耐久性に優れています。
超薄膜(30nm前後)はもちろん、準超薄(~2μm程度)や綺麗な断面観察を安定して行いたい、
大学、企業、研究機関並びに病院の先生、研究者や技術者の皆様に徐々に浸透しています。
シムナイフは日本国内のみならず、世界の12カ国以上で高い評価を受けており、
様々なジャンルの電顕ユーザーから支持を集めています。
※2024年6月中旬現在
他社製品に対する優位性として下記の点が挙げられます。
1.親水性完備:1~3年間は機能性が変わりません
2.低重心:ナイフ自体が転倒しづらい設計です
3.有機溶剤使用可:アルコール系より強いもので刃先の洗浄ができます
4. オリジナルモデルを多数ご用意:MGH, JUMBO, JUMBO WT, GHPやマーキング等
ウルトラは有機系サンプル(動植物の組織や細胞)をストレスなく超薄切できます。
ヒストに関しては、刃角を敢えて鈍角(45°⇒55°)にしたことにより、
ダイヤモンドが傷つきやすい無機の硬い材料(ポリマーと金属の複合材等)も
少ないダメージで長い間切ることが可能となりました。特に断面観察にはその威力を如何なく発揮します。
クライオは、一般的に切りにくいと言われている髪の毛の断面をつぶさず綺麗に切断可能です。
トリムナイフは他のタイヤモンド工具に適用している『特殊加工』を施しており、
耐久性と長寿命を同時に実現した、贅沢な一品に仕上がっています。
樹脂の成形に留まらず、硬い(硬軟混ざった)試料の断面観察に最適です。
今までスイス製のナイフしかご存知なかった(選択肢のなかった)皆様や
現行品に(価格や品質共に)満足されていないユーザーの方々に
是非一度試してもらいたい自信作ですので、どれがお勧めとは言いづらいのが本音です。
かつて「スミナイフ」で苦い経験をされたあなた、当社は事業こそ継続しましたが、
ナイフ自体の品質は当時と比べ物にならないくらい向上させています。
シムナイフで当時とは異なる結果が期待できるはずです。
また、現在お使いのナイフに対する変更や改善点のご要望等がございましたら
当社であなたの構想やアイデアを具現化できるかも分かりません。
⇒あなた仕様の、世界に1つだけの『特別なナイフ』をお創りします。
リクエストがあれば、小さなことでもお気軽にご相談ください。
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 他社からの交換 |
ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | SYM2035 / SYM2045 | 群青 / ボート付き | 現状不可 |
ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3035 / SYM3045 | 群青 / ボート付き | 現状不可 |
ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | SYM4035 / SYM4045 | 群青 / ボート付き | 現状不可 |
クライオ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | SYM2035W / SYM2045C | 銀鼠 / ボート付き | 現状不可 |
クライオ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3035W / SYM3045W | 銀鼠 / ボート付き | 現状不可 |
クライオ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | SYM4035W / SYM4045W | 銀鼠 / ボート付き | 現状不可 |
クライオ / ドライ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | SYM2035D / SYM2045D | 銀鼠 / ボートなし | 現状不可 |
クライオ / ドライ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3035D / SYM3045D | 銀鼠 / ボートなし | 現状不可 |
クライオ / ドライ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | SYM4035D / SYM4045D | 銀鼠 / ボートなし | 現状不可 |
ヒスト / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3045H / SYM3055H | 黒檀 / ボート付き | 現状不可 |
ヒスト / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 6.0mm (6.0mm to 6.2mm) | SYM6045H / SYM6055H | 黒檀 / ボート付き | 現状不可 |
ヒスト / ウェットスリム | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3045HS / SYM3055HS | 黒檀 / ボートとホルダーが同じ幅 | 現状不可 |
ヒスト / ドライ(クライオ可) | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3045HD / SYM3055HD | 銀鼠 / ボートなし | 現状不可 |
ヒスト / ドライ(クライオ可) | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 6.0mm (6.0mm to 6.2mm) | SYM6045HD / SYM6055HD | 銀鼠 / ボートなし | 現状不可 |
シンテック オリジナルナイフ-1: クロス トリム / 断面観察メインのトリミングナイフ
トリミングナイフは、当社の他のタイヤモンド工具に適用している『特殊加工』を施しています。
※他のナイフはダイヤの厚みが足りず、残念ながら特殊加工が施せません...
この特殊加工によってトリムの刃先の状態をより鋭利にし、同時に持ちも良くなります。
言うなれば、『切削性と長寿命』を同時に実現した、贅沢な一品に仕上がっています。
もちろん、製品の主旨となる、樹脂ブロックのトリミングにも問題お使いになれます。
しかしながら、成形のためだけにこのナイフをご購入になるのは少々もったいない気がします。
樹脂の成形に留まらず、硬い(硬軟混ざった)試料の断面観察に最適です。
難削材に対して、ダイヤの欠けが心配だったり、面粗さに満足されないお話もよく耳にします。
上記のような理由から、ミクロトームによる観察方法を選択してこなかったお客様に、是非とも試して頂きたい自信作に仕上がっています。
詳細 | 推奨の使用方法 | 角度 | 刃幅 | 型式 | ボディの色/形状 | 他社からの交換 |
クロス トリム: 常温のみ | 断面観察及びトリミング | 45° / 90° | 2.5mm | SYM2545TM / SYM2590TM | 真紅 / ボートなし | 交換は不可ですが、このナイフに限り再研磨が可能です |
クロス トリム: クライオ & 常温 | 断面観察及びトリミング | 45° / 90° | 2.5mm | SYM2545TMC / SYM2590TMC | 銀鼠 / ボートなし | 交換は不可ですが、このナイフに限り再研磨が可能です |
シンテック オリジナルナイフ-2: MGH(Multi Grid Holder) 特許取得済み
最大手のスイスのメーカーでは作っていない、当社のオリジナル製品として2015年に登場しました。
超薄切片のグリッドへの回収は、片手だけで行うと切片に逃げられる事象が結構起こります。
思った場所で拾えない、皴が寄る、破れる等、ストレスを感じた方も多いのではないでしょうか?
※特に支持膜付きの単孔メッシュを使用した際に上記の現象は起きやすいようです。
このようなガッカリにサヨナラすべく、当社は名古屋市立大学と共同で新たなホルダーを開発しました。
この『MGH』は刃先の左右に超薄切片を拾うホルダー(溝)を4箇所装備しています。
溝を左右に配置することにより、左利きのユーザーにも優しい設計です。
4箇所の溝は切片の収集に最適な角度と深さでグリッドを配置できます。
通常のようにピンセットに掴んだグリッドを保持する必要がなくなり、
切片のピックアップは片手(利き手)で行えます。
※⇒もう片方の手が自由になります
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 他社からの交換 |
MGH ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | MGH2035 / MGH2045 | 海碧 / ボート付き | 不可 / MGH自体、刃先交換可能 |
MGH ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | MGH3035 / MGH3045 | 海碧 / ボート付き | 不可 / MGH自体、刃先交換可能 |
MGH ウルトラ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | MGH4035 / MGH4045 | 海碧 / ボート付き | 不可 / MGH自体、刃先交換可能 |
シンテック オリジナルナイフ-3: SYM JUMBO(階段付きジャンボ) 意匠権取得済み
「ボートが大きいのは確かに助かるんだけれど、使い勝手がちょっとね…」
という他社製ジャンボに対する声をすくい上げ、より使いやすい形に仕上がりました。
1. 階段構造:プレートをしっかり固定し、ズレません
2. 高さ調整:プレートをお好みの角度で設置
3. より深いボート:水量が増し回収時の安定性がUP
4. 底面に溝あり:板がしっかり引っ掛かります
5. プレートを伝った水漏れが起こりません(高さ調整機能使用時)
この5点により、使用者のストレスが著しく軽減されるはずです。
これまで以上に本業に集中できるはずですので、是非お手元のジャンボと比較してみてください。
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 他社からの交換 |
ウルトラ ジャンボ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | SYM2035J / SYM2045J | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO自体、刃先交換可能 |
ウルトラ ジャンボ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3035J / SYM3045J | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO自体、刃先交換可能 |
ウルトラ ジャンボ / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | SYM4035J / SYM4045J | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO自体、刃先交換可能 |
ヒスト ジャンボ / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3045HJ / SYM3055HJ | 黒檀 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO自体、刃先交換可能 |
ヒスト ジャンボ / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 6.0mm (6.0mm to 6.2mm) | SYM6045HJ / SYM6055HJ | 黒檀 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO自体、刃先交換可能 |
※後部の高さ調整ねじがないタイプ(Jタイプ)は価格が異なります
シンテック オリジナルナイフ-4: SYM JUMBO WT(水抜きジャンボ) 特許取得済み
従来のSYM JUMBOに、もうひと手間加えて更なる進化を遂げたナイフです。
※WTはWater Treatment(排水)の略称です
3次元構築(Array Tomography)に適した画期的な設計です。
専用を治具を使って、お手持ちのあらゆるプレート(スライドガラスやシリコンウエハー)を任意の角度で設置できます。
水抜きの速度をご自身で調整できるため、連続切片が皴なく簡単に得らます。
※水抜きにコツが必要な注射器はもういりません!
上記の方式によりWTナイフは3次元測定までの時間を大幅に短縮。
ナイフ自体があらゆるウルトラミクロトーム(Leica, RMC, Reichert-Jung, LKB等)に搭載可能なので、
新たに専用の機器を揃える必要もなく、費用対効果も抜群です。
WTを購入するだけで、すぐに綺麗な連続切片が回収できます。
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 刃先交換 |
ウルトラ ジャンボWT / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0mm to 2.2mm) | SYM2035WT / SYM2045WT | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO WT自体、刃先交換可能 |
ウルトラ ジャンボWT / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3035WT / SYM3045WT | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO WT自体、刃先交換可能 |
ウルトラ ジャンボWT / ウェット | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0mm to 4.2mm) | SYM4035WT / SYM4045WT | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO WT自体、刃先交換可能 |
ヒスト ジャンボWT / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 3.0mm (3.0mm to 3.2mm) | SYM3045HWT / SYM3055HWT | 黒檀 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO WT自体、刃先交換可能 |
ヒスト ジャンボWT / ウェット | 2μm to 0.2μm | 45° / 55° | 6.0mm (6.0mm to 6.2mm) | SYM6045HWT / SYM6055HWT | 黒檀 / ボート付き | 不可 / SYM JUMBO WT自体、刃先交換可能 |
シンテック オリジナルナイフ-5: "SYM Noventa / 90"- 垂直な壁をボートに
ジャンボボートの中の作りに少し不満を持ったことはありませんか?
ボートの後部からではなく、横からスライドガラスを入れてみたいと考えたことはありませんか?
実際に横からガラスを入れたはいいけれど、思ったより深く置けないな、と感じたことはありませんか?
通常のウルトラのボートだと、そこまで切片が多く取れないんだよな...と気づいたことはありませんか?
そのようなお悩みもこの “Noventa(90)”をお使いになれば、すべてが一気に解決します。
ボート内部の形状は、曲線(R)や階段機構があって当たり前、という概念を取り払った一品です。
このナイフとSYM Cuesta(後述)をセットでお使いになれば、2つの相乗効果により、更に便利になります!
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 刃先交換 |
ノベンタ / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0 to 2.2mm) | NV2035 / NV2045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Noventa自体、刃先交換可能 |
ノベンタ / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0 to 3.2mm) | NV3035 / NV3045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Noventa自体、刃先交換可能 |
ノベンタ / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0 to 4.2mm) | NV3035 / NV3045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Noventa自体、刃先交換可能 |
シンテック オリジナルナイフ-6: "SYM Quadra / Tres" - 3インチウエハーをボートに
大量の切片を同時に回収したいので、できれば 3インチのシリコンウエハーを丸ごとボートに入れたいな。
そのようなご要望をお持ちのあなた。同じ考えを持つ人が他にも結構いらっしゃいます。
試行錯誤の上でできたのがこちらのナイフ、Quadra(正方形) Tres(3)です。
写真の通り、3インチウエハーがスッポリ収まるサイズのボートです。
そのウエハーの角度を任意で3段階に調整可能です。
おそらくですが、800枚強の切片を同時に回収することが可能になります。
多くの切片回収を容易にすべくお手伝いするのが、先のWTの特徴である『水抜き機構』です。
このQuadraも、もちろん水を抜くことができます。
特筆すべきは、どのメーカーのあらゆる型式のミクロトームにも搭載可能な点です。
通常のナイフと同じ手順でステージに載せることができます。
別途用意するものは何もありません。載せたらすぐに切削可能です。
切片を順番に測定する技術をお持ちであれば、このナイフは必ずやお役に立つはずです。
詳細 | 推奨切片厚 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 刃先交換 |
クアドラ トレス / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 2.0mm (2.0 to 2.2mm) | QT2035 / QT2045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Quadra自体、刃先交換可能 |
クアドラ トレス / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 3.0mm (3.0 to 3.2mm) | QT3035 / QT3045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Quadra自体、刃先交換可能 |
クアドラ トレス / ウルトラ | 200nm to 30nm | 35° / 45° | 4.0mm (4.0 to 4.2mm) | QT4035 / QT4045 | 瑠璃 / ボート付き | 不可 / SYM Quadra自体、刃先交換可能 |
シンテック オリジナルナイフ-7: "SYM Metalica" - ダイヤではない幅広ナイフ
ダイヤモンドではなく、金属(超硬合金)のナイフです。
ただし、刃先に一手間かけており、他社の同類のナイフとは切れ味が異なります。
当初は(心理的にダイヤを使いにくい)材料系試料の断面観察用に開発したのですが、
樹脂ブロックに包埋した試料の準超薄切片作成にも向いていることが分かりました。
「おそらく刃が欠けるだろうなぁ…」「切りたいけどダイヤを使うのはもったいないなぁ…」といった素材があるようでしたら、このメタリカをお使いになる意義が大いにあると思います。
※鋼などの単一金属も切れますし、複合材に幅広く対応できるようです(当社顧客談)
「広い範囲を一気に切りたい!」というご要望を叶えるべく、刃幅は5.0mmから最大30.0mmまでをご用意。
特に5.0mm(WC50)は樹脂ブロックのトリミングにもご使用になれます。
「ガラスナイフは作るのに時間もかかるし、品質のバラつきに不満がある」
そうかと言って「ダイヤのトリミングナイフは価格的にちょっと」というあなたにピッタリです。
我々が知らないだけで、より適した素材や使用方法があるかもしれません。
ウルトラミクロトームのみならず、ステージを用意すれば回転式ミクロトームでも載せられます。
これまで遠慮していた試料を、負荷をかけて遠慮なく切ってみてはいかがでしょうか。
詳細 | 推奨ご使用方法 | 角度 | 刃幅(実寸) | 型式 | ボディの色/形状 | 刃先交換 |
メタリカ | 材料系試料の断面観察や準超薄切削(1μm~20μm)、樹脂ブロックのトリミングに最適 | 45° | 5.0mm | WC 50 | 銀鼠 / ボートなし | 交換&再研磨可能です |
メタリカ | 材料系試料の断面観察や準超薄切削(1μm~20μm)、樹脂ブロックのトリミングもOK | 45° | 10.0mm | WC 100 | 銀鼠 / ボートなし | 交換&再研磨可能です |
メタリカ | 材料系試料の断面観察や準超薄切削(1μm~20μm) | 45° | 20.0mm | WC 200 | 銀鼠 / ボートなし | 交換&再研磨可能です |
メタリカ | 材料系試料の断面観察や準超薄切削(1μm~20μm) | 45° | 30.0mm | WC 300 | 銀鼠 / ボートなし | 交換&再研磨可能です |
シンテック オリジナル副製品-1: GHP(Grid Holding Plate) 特許出願中
WTは大きな反響があり、予想以上の台数が累計で販売されています。
しかしながら「WTって確かに画期的だけど、SEM専用でしょ?私はグリッドを使ってTEMで観察だから…」
というご意見を多数ちょうだいしたのも事実です。
また先述のMGHは、切片を(グリッド置き場の)横方向に誘導するために、多少の技術を伴います。
双方の足りない部分を補い、今度はグリッドでも切片採集が行えるプレートが、この『GHP』です。
このGHPを使えば、切削後に手前に流れてくる切片を正面からグリッドに受け止められます。
単孔(2孔)グリッドでの連続切片の回収はもちろん、メッシュに大型切片を1~2枚、中心に載せられます。
自ずと『すくい上げ法』になるので、切片の皴や破損の可能性も軽減されます。
中央部のネジでプレート自体を上下に調整できるので、お好みの高さでご使用になれます。
あらかじめグリッドを配置して片手が自由になることで、疲労と心理的ストレスの軽減につながります。
初心者から熟練者まで、目的に応じて異なる使用が可能です。
※GHPは当社のJUMBOもしくはJUMBO WTにのみ搭載できます
名称 | 推奨使用方法 | 角度 | サイズ | 型式 | ボディの色/形状 | 備考 |
グリッドホールディングプレート (GHP) | SYM JUMBOもしくはJUMBO WTに載せて | 特になし | 当社JUMBOナイフのボートにピッタリ | GHP 01A | 海碧+銀鼠 / スリット有り | 断面観察には向いていません |
シンテック オリジナル副製品-2: SYM Cuesta / 坂の魅力を再発見
平地は、坂道と比べれば何かと便利に違いありません。
一方で「見えないこの先に何があるのだろう?」というドラマがないのも事実です。
平坦な道では、同じ方向に進む人、向こうから来てすれ違う人々の、どうしたって一部しか目に入りません。
しかし坂では、高低差があるため、遠くにいる人まで視界に入ります。
平らな場所では見ることが叶わなかった人や景色に出会えるのが、坂の魅力の1つかもしれません。
そういった思いから生まれたのが、こちらの新しいナイフ補助製品『Cuesta(坂)』です。
坂の傾斜は、お使いになるあなた次第。緩くもキツくも調整可能です。
このCuestaを、前述のNoventaやJUMBOナイフと組み合わせることで相乗効果が生まれます。
今までとは異なる、新たな切片回収の風景や、思いがけないドラマに出会えることを願いつつ...
名称 | 推奨使用方法 | アーム角度 | サイズ | 型式 | ボディの色/形状 | 特徴 |
シム - クエスタ | Noventa、JUMBOやJUMBO WTナイフと併せてどうぞ | 任意で変更可能 | ナイフステージにピッタリ | CST 710 | 黒檀 / XYZの3軸が可動 | 上下と斜めの2通りに回収可能 |
シンテック オリジナル副製品-3: マーキングニードル(旧名:ノッチナイフ)
連続切片を数百~千枚(もしくはそれ以上)回収する際に、リボンを綺麗に拾えれば問題ありませんが、
たまに気紛れにバラけてしまうことがあるかと思います。
仮にバラバラになったとしても、後でPCの画面上で順番を入れ替えれば良いのかもしれませんが、
何を根拠に順番を決めるのかと言えば、見た目と経験(+直感)に頼る部分も多いのではないでしょうか?
そんな時に説得力と自信を増すのがこの『マーキングニードル』です。
切削前のブロックに印を付けておけば、位置とその形状で後々の追跡が容易になります。
脳科学関連の研究をなさっている方々は時に2万枚(+α)の切片を回収するとお聞きします。
もちろんテープで(順番通り)回収されているケースも多いのかも分かりませんが、
スライドガラスやシリコンウエハーへの回収時には、このマーキングニードルが必ずやお役に立つはずです。
名称 | 推奨使用方法 | 先端角度 | サイズ | 型式 | ボディの色/形状 | 備考 |
マーキング ニードル | 樹脂ブロック各種に使用できます | 30° (くさび形) | 針の幅 / 1.0mm | SYM NT1 | 銀鼠 / ボディの幅は通常ナイフと同サイズ | 先端部分は再研磨可能です |
シンテック オリジナル副製品-4: 溝引っきぃ(プレート切断装置)
SEMで観察を行っている皆さんは、スライドガラス、カバーガラス、シリコンウエハー等に
回収した試料を載せていると思います。
SEMのチャンバーに入れる際、上記プレートを丸形のホルダー(φ28mm~φ32mm)の大きさに合わせるべく
適当なサイズにカットしているのではないでしょうか?
手先が器用な人は毎回ほぼ同じ大きさにカットできるはずですので、こちらの器具は必要ありません。
一方で、毎回切断形状やサイズが均一になりづらい方々は、この『溝引っきぃ』で問題解決です。
プレート自体にダイヤモンドスクライバーで溝を切って、後は両手で楽々切断。
マグネットが付いているので、お使いのプレートを毎回同じ場所に固定できます。
再現性を持って、何枚でも同じサイズに仕上げることが可能です。
※切れ味が悪くなった際、ダイヤモンドの先端部分のみ交換できます
名称 | 推奨使用方法 | 刃先先端 | サイズ | 型式 | ボディの色/形状 | 備考 |
溝引っきぃ | スライドガラス、サファイアプレートやシリコンウエハーの割断 | ダイヤモンドスクライバー | ボディ:21cm x 21cm / 約1.5kg | OPT MH1 | 銀鼠 / 生真面目な真四角 | 先端部分は再研磨可能です |
刃先洗浄方法: "どうやって?どれくらいの頻度で?"
ナイフの刃の部分を綺麗に保つことは、切れ味と親水性を維持するため、とても重要な工程です。
使用後に毎回行っている人もいれば、汚れが目立った時のみという人もいます。
中には「刃先を触るのが怖いから水洗いしてブロワーで乾かすだけ」という人も。
洗浄のやり方もいくつかあるようですし、行うタイミングもひとそれぞれ。
果たして最適な方法は…!? 皆さんお分かりになりますか。
SYM Knifeイメージ画像: 電顕写真と併せてご覧ください
Ultra Wet: 35° & 45° | Cryo Dry: 35° & 45° |
Histo Wet: 45° & 55° | Trim: Cryo & 常温 |
Multi Grid Holder / Syntekオリジナル | Grid Holding Plate / Syntekオリジナル |
断面観察: ガラエポ | マウス: 味蕾 |
断面観察: カラーコンタクトレンズ | マウス: 精巣 |
断面観察: グラビア印刷用シリンダー(銅) | マウス: 心筋 |
こんな切削に適しています
ウルトラミクロトームを使う超薄膜切片採取と断面観察に適したものを下記に挙げます。
現在あなたが携わっている研究が該当するかもしれません。
その場合は、現行の方式が最適だとご推察します。
もしも「この先〇〇の観察が出てきそうだけど、どのようなナイフを使ったらいいのかな?」
といった疑問をお持ちの場合は、下記を参考にしてください。
現行ナイフと比較すると、より良い結果が期待できるかもしれません。
・ポリマー(複合材):100nm前後はウルトラ45°、準超薄と断面はヒスト55°
・PP/PA6(20μm厚切片):メタリカ
・フィラー入りの樹脂:ヒスト55°
・医療用感光材料:100nm以下はウルトラ45°、準超薄と断面はヒスト45°
・光学フィルム:100nm以下はウルトラ45°、準超薄と断面はヒスト45°
・花粉:外側と内側の硬さが極端に異なるためヒスト(できれば55°)
・イネ(葉や茎を含む):ヒスト55°
・植物の根または種子:ヒスト55°
・ゴム系全般(一般的なもの):クライオ35°(場合によっては45°)
・フィラーの入ったゴム:ヒストドライ55° *クライオ環境下で使用OK
・加硫ゴム(未加硫ゴム):クライオ45°
・カルシウム入りのゴムや樹脂:ウルトラ45°(35°だと刃の持ちが悪いかもしれません)
・漆:ウルトラ45°
・インク(塗料)全般:ウルトラ45°
・印刷物(コート紙等):ヒスト45°(厚みや構成によっては55°)
・培養細胞:ウルトラ35°
・マウスの脳(丸ごと):ウルトラ45°/10.0mm(特注です)
・腎臓、肝臓、心臓、肺、筋肉:ウルトラ45°(40nm以下の切片にはウルトラ35°
・血液:ウルトラ45°
・ウイルス:ウルトラ45°
・カビ:ウルトラ45°
・歯:脱灰をした上で、ウルトラ45° *脱灰をしない場合はヒスト55°
・骨:脱灰をした上で、ウルトラ45° *脱灰をしない場合はヒスト55°
・毛髪:常温の場合ウルトラ45°、クライオの場合クライオ35°
・皮膚:真皮が硬いのでヒスト55°
・タオル、ナプキン、手術用ガウン等の繊維:ウルトラ45°(糸が太い場合はヒスト)
・カーボンナノチューブ:メタリカで追って、ヒスト55°もしくはクロストリム仕上げ
・積層フィルム(金属層やコーティングを含む):ヒスト55°もしくはクロストリム
・金属粉または薄板(鉄、チタン、アルミ、銅):メタリカ(断面に限ります)
・金属の薄板+砥粒:ヒスト55°もしくはメタリカ
・金属の薄板+樹脂:メタリカで追い込んでクロストリム(ヒスト55°)で仕上げ
・基板(薄い物に限る):メタリカで追い込んでクロストリム(ヒスト55°)で仕上げ
・トナー粒子(コピー機用):ヒスト55°
・蛍光体粉末(発光材料に使われる希土類):ヒスト55°
・ガソリン用の触媒:ヒスト55°(メタリカも可能性アリ)
・微粉末シリカ系固体触媒:ヒスト55°(メタリカも可能性アリ)
・セラミック系固体触媒:ヒスト55°(メタリカも可能性アリ)
・鉱物:ヒスト55°(メタリカも可能性アリ)
・隕石:ヒスト55°(メタリカも可能性アリ)
・単分散ヘマタイト粒子(a-Fe2O3):ヒスト45°(55°)
・超微粒銅粉(平均粒径100nm):ヒスト45°(55°)
・めっき鋼板界面(シリカコロイド等):メタリカで追い込んでクロストリム(ヒスト55°)で仕上げ
・燃料電池:ヒスト55°
・曲がる太陽電池(ペロブスカイト):ヒスト55°
・珪藻類:ウルトラ45°
・コンタクトレンズ:ヒスト55°
・自動車の内装部品:ヒスト55°
・家電の樹脂部品:ヒスト55°
※順不同、他にも適性があると思います。